浦添市|子育て世帯の強い味方!学生服リユース・リサイクル「ゆいまぁる」

浦添市|子育て世帯の強い味方!学生服リユース・リサイクル「ゆいまぁる」

子どもが育つスピードは早く、制服のサイズアウトや洗い替えの確保など、子育て家庭には何かと負担がかかるもの。そんな悩みに寄り添ってくれるのが、浦添市にある学生服リユース・リサイクルショップ「ゆいまぁる」です。

今回、その代表の與那城 寿恵子(よなしろ すえこ)さんにお話を伺いました。

ママの想いがつなぐ、制服のバトン── 子どもの未来と笑顔を守る、学生服リユース「ゆいまぁる」の挑戦

学生服リユース事業を始めたきっかけ

きっかけは、親戚の子どもが中学に進学する際、制服の高さに驚いたことでした。当時は指定の販売店で買うしかなく、選択肢も限られていました。その後、中学生の子を持つママ友と話す中で、「制服や体操服、教材費が準備できずに困っている家庭もある」と聞き、胸が痛くなりました。そんな折、テレビで県外の主婦が、学生服の高さに着目して、学生服専門のリユースショップを始めたという番組を目にしました。「こういう仕組みがあれば、助かる人がきっといる」と強く感じたんです。さらに、ニュースで「沖縄の子どもの貧困率は全国ワースト1。3人に1人が貧困状態」と知り、私は「何かしなければ」と心を突き動かされました。その思いが形になったのが、この学生服リユース・リサイクルの取り組みです。専業主婦で、起業や経営の知識もない私でしたが、出会った人たちに学びながら、少しずつ歩みを進めてきました。

 

制服リユースがつなぐ、地域と福祉のやさしい循環

制服は新品で買えば一式で5万円を超えることもあり、兄弟がいればなおさら出費が重なります。店内には、地域の方から寄付や買取で集められた制服が丁寧に整えられ並びます。名前の刺繍を外し、洗濯や補修を施す作業は、地域の就労支援事業所と連携して行っており、福祉的な側面も大切にされています。

「最初はスタッフで手作業していたんです。でも、事業所と連携するようになってからは、うちにとってもコストを抑えられるし、就労支援の方々にとっても『学生のためになっている』とやりがいを感じてもらえる。この循環がありがたいんです」と與那城さん。

 

誰でもふらっと立ち寄れる、地域に開かれた空間

制服の持ち込みも、購入も予約不要。営業時間内であれば、いつでも立ち寄れる気軽さも魅力です。訪れるのは、洗い替え用やサイズ変更に備えて中古制服を探す家庭や、生活に困難を抱えるシングルマザー世帯など、さまざま。「新品は1着買うので精一杯。でも予備がもう1着欲しい…」という声に応える形で、必要な人に必要なものを届け続けています。

「当店では、沖縄県内全域の中学高校の制服を取り扱っています。私の店舗はここだけですが、沖縄市には沖縄市内の学校に特化したお店があったり、那覇市でも特定の学校の制服だけを取り扱っている方がいらっしゃいます。

そうした方々とは連携していて、お互いに在庫のないものがあれば紹介し合うなど、協力しながら運営しています。」

「ゆいまぁる」では、ネクタイやリボンなどの小物類も取り扱っています。在庫状況などについては、お電話でのお問い合わせも可能です。

 

1人親家庭には「夏服を1枚プレゼント」

與那城さんが近年始めたのが、1人親家庭を対象にした「夏服1枚プレゼント」の取り組み。

「朝も昼も夜も働きながら子育てしているお母さんたちの姿を見て、私にできる応援をと思ったんです」

この取り組みは、地元企業や個人からの寄付によって支えられており、ショップの壁には利用者から届いた感謝の手紙が掲示されています。心のこもった言葉が、「続けていく力になる」と與那城さんは言います。

 

「制服を捨てないで」──地域の協力が、活動の鍵

「いらなくなった制服をぜひゆいまぁるへ」

サイズアウトした制服や、卒業後に残ってしまった制服など、ご家庭で眠っている制服が、次の誰かを支える一着になります。

與那城さんは「制服の情報は地域のお母さんたちから聞くことも多くて、みなさんに支えられてここまで来られた」と話します。行政の補助金などには頼らず、地域の応援と連携によって活動を続けているのが「ゆいまぁる」の強さです。

 

最後に、子育て中の皆さんへ

「“制服のこと、ちょっと相談してみようかな”と思ったら、気軽に来てください。私たちもみんな子育て経験者です。一緒に悩んで、一緒に笑えたら嬉しいです」

子育て中のママたちにこそ伝えたい。あなたの「使わなくなった制服」が、誰かの「希望」になるかもしれません。「ゆいまぁる」の取り組みは、地域と子どもたちの未来をつなぐ小さな懸け橋です。

INFORMATION

店名:

学生服リユース・リサイクルゆいまぁる

住所:

沖縄県浦添市宮城5-6-2
きたなはマンション105

電話番号:

080-2790-4982

営業時間:

月・火・水・金:10〜19時
土:13〜19時

定休日:

木・日・祝

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

WRITTEN BY
アスカ

アスカ

レンタルスペースオーナー

沖縄県中部在住、元プログラマー。 30年近く会社員として働き、一念発起して 一軒家を丸ごと使ったレンタルスペースをオープン。 チャレンジする人を応援し、人と人を繋げ、 夢を形にできる場所として提供している。 地域貢献の思いから、今回webライターに初挑戦!